そして、彼女は吸血鬼

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「ワンモア」 「冷蔵庫に無いから言ってるのだ!」 少女は再びそう言った。正確には俺が言わせたんだが、 「お前、冷蔵庫の中身全部食べたのかよ!?」 そんなことを言わせている場合ではなかった。 「当たり前だ。あの程度腹の足しにもならないからな」 「そんなに食うと太るぞ」 ヒュッ そんな音と共に俺の首に冷たい感触が 「何か言ったか?小さくて聞こえなかったぞ?もう一度言ってみろ」 「いえ……なんでもないです…」 「ふんっ、もういい。貴様などゴミに埋もれてくたばれ!」 吐き捨てるように言ったあと少女は勢いよく部屋のドアを閉めて出て行ってしまった。 「やべえ……明日まで命あるかな?」 恐怖に怯えながらもぐっすりと眠りに落ちた。
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