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「メレンは下がってな」
「わかりました」
メレンに降ろしてもらってから改めてギデルと向かい合う。
「そっちの精霊はやらねーのか?」
「メレンの仕事は俺の足だからな。やるのは俺だけだ」
怪訝そうに顎でメレンを示したギデルは俺の言葉を聞くと薄く笑った。
ふむ、俺は何か面白いことを言ったかな?
まあギデルの表情の変化なんかより、俺は背後から聞こえた「カケルの足……」っていう嬉しそうな呟きが気になって仕方ない。
赤メレンじゃなくても残念な娘だな……。
「まあいい。さっさと片付けるぜ」
周囲からギデルに魔力が集まり始める。
その魔力の終着点は、右目。
って右目!?左目じゃないのかよ!
「てめーを視る!この俺様の審判眼でなぁ!」
右目は普通に黒かったし左目に眼帯なんて意味有りげな物着けてるから右目は普通の目だと思ってたわ。
魔力が集まったのかギデルの右目が白くなり淡く光る。
そしてそのまま強く光を放った。
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