俺の左目が疼くぜ!

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ドドドッ! 地面や壁を抉る破壊音が響き渡る。 その破壊音は数秒でアッサリと両手の指では数えることのできない回数鳴り響き、そして一向に収まる気配がない。 視界に映るのは赤、青、緑、黄、白、黒……様々な色だ。 様々な色が空中にカラフルな線を引きながらひとつの目標へと突き進む暴力の嵐。 「どうだ?俺は自分の羽一枚一枚からそれぞれ魔法を放てるのさ。これが俺の異名の由来だ!」 まさに【虹色の嵐】に相応しい攻撃だろう。 一方、その猛攻を受けているネスは無傷だった。 エルンは言葉を発している間も攻撃の手を休めることなく魔法を放ち続けており、そのせいでネスの現状は確認できなくなっている。 もはや殺す気としか思えない攻撃だがネスは無傷。 なぜなら全ての魔法がネスに当たっていないからだ。 エルンがわざと外している……わけではない。 ネスに当たる筈の魔法が全てすり抜けているのだ。 しかしネスはただ立っているだけで何もしていなかった。
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