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じゃれ合う姿が鏡に映る。
楽しそうな兄妹。
首筋には昨日の跡…
いつか見た光景だけど、『あの日』とは違う。
愛しい印し…証。
そう、『貴方のモノです』と…
バスルームの扉を開けるといい匂いが立ち上る。
「ピンクだぁ!」
「洗面台の下にたくさんあったよ、色んなの。」
お兄ちゃんが準備してくれたストロベリーお風呂は、ぬるめでのぼせずにゆっくりと入れる。
カラダを洗う間も甘い香りが漂う。
「いい匂~い。」
「ストロベリーなんて使うのレイだけだろ?」
「ママも好きそうじゃない?」
「母さんは父さんに従順だし。父さんはストロベリーなんて入んないだろ?」
「確かに…そんなパパ、嫌かも。」
私の髪を洗う大きな手。
前よりも上手で、気持ちいい。
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