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「お兄ちゃーん!できたよぅ」
花輪の完成に満面の笑顔を浮かべながら遠くにいる兄を呼ぶ。
横では犬が眠っている。
日はまだ昼過ぎの穏やかな日差し、遠くでは小鳥たちがさえずる声が聞こえる。
いつも見慣れている日常…
しかし突如豹変し突風が巻き起こる。
空は暗雲が渦を巻き辺りが漆黒の世界に変貌した…
側で眠っていた犬が突然起き上がり、うなり始める。
「…フィル?」
辺りは更に暗くなる
「レイナ下がっていろ!」
側に来た兄が彼女の視線を遮る様に立ち、剣を抜き構える。
ふと前を見上げると闇色のドラゴンが立ちはだかっている…
ドラゴンに対して何かを言っているが雷鳴が激しくて聞き取れない。
そうこうしているうちに戦いが始まる。
しかし私は何も出来ない。
そしてゆっくりと意識が暗転してゆく…
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