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半竜――というヤツだろうか? 何もかも中途半端な変化。 しかし! 普通の竜――ドラゴンより凶暴性が増している。 ――ルアアァァァァァァッ!! 咆哮がこだまする。 背中に二本の裂け目ができ、そこから血が固まったような奇妙な翼が出現した。 ――ばさっ。 軽く羽ばたいただけだろう、しかし俺たちは突風を受け、吹き飛ばされそうになった。 「あのさ、ダーリン」 「聞くな。俺は思うぜ。まだ完全な姿のほうがましだと」 そのほうがやりようがあったはずだ。 これも【カナタ】が想像した【シナリオ】なのか? もしそうなら――最悪の二文字の言葉だけですませられないぜ。 ティアやテオ、ソウはすぐさま避難している。 それが賢明だ。 「ダーリン、どうする?」 「反対に聞くが、ルル。あれ……相手にする勇気、あるか?」 「なし!」 あっさり答えるルル。 中指を上に向け、 「カイリのようにまだ完全な姿のほうがいいわ。あれはまるで怪物。  あれだとその動きは見えても、予測つかない動きをされ――」
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