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「・・・カケル・・お前 何者?」 源二の疑問は当たり前だと思う あんな いかちー黒服どもを電話一本で呼び出し 顎で遣うのだから だがそこはカケル・・・ 「何者って?正義の見方だよ♪悪者には制裁を!泉に手を出すなんて僕の可愛い泉に!僕ちゃん許さない!なーんてね♪」 ケタケタ笑い 体育館を出ていくカケルを追うように俺と望も歩き出す 「誰の可愛い泉だって?泉は俺のだ。」 「正義の見方って 古くね?あんまりだろ?」 「銀!泉をあまり縛り付けちゃー駄目だよ!嫉妬しすぎる男は嫌われるよ! 望!!正義の見方は古くないから!!」 呑気な会話と共に消える3人 取り残された源二は疑問に頭をかかえる 「なんなんだよ?あいつらは・・・」 「カケル お前 源二に教えてやらねーのかよ?」 望の言葉に進めていた脚を止め可愛らしい顔に似つかわしくないニヤリと笑うカケル 「誰が好き好んで ・・・・・あの佐伯組の跡取りだよ・・ なんて暴露する奴がいるのさ。いいんだよ・・・ 知らなくていいんだ・・」 ニヤリと笑ったカケルの顔が一瞬 歪んだように見えたのは見間違えではないと思う。 それを俺と望は知らん顔する。 誰にでも知られたくない過去はあるから・・・。 「さぁー!!泉のとこ行こう!!」 陽気に振る舞うカケルに便乗し望も気持ちを切り替える。 「だな!泉ちゃん まだ寝てるといいけどな? おい!銀!ボサッとしてんなよ!」 そうだ 早く泉のとこへ帰らなければ。 起きて寂しい思いをしているかもしれない 思うやいなや足早に寮へ向かった。 「本当に泉ちゃんのこととなると銀は余裕ねーなー。」 親友の背中を優しい目で見送る望 。
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