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父上の別れの儀式の後、
私はふと思い出したように
村の外れにある丘に来ていた
桜がとても綺麗なあの丘へ…
季節は春。
桜が綺麗だった。
父上が亡くなったということは
必然的に三席の私が
副隊長になるということだが
私は素直に喜べない。
幼きころからの夢に
一歩また近づいたというのに…
顔をあげると
そこには風で
空を舞う桜の花びら…
父上も桜も
私の新たな門出を
祝福してくれているということ
なのだろうか…
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