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花火大会も中盤を迎え、少し落ち着いた感じの花火が上がっている頃、森さんがふと独り言のように呟く。
「神ちゃんも、この花火、見よるかなぁ……」
「ちょ、森さん……」
メガネ君が慌てて注意する。
「ああっ、ゴ、ゴメン。つい、一緒に見てた時のこと思い出してもうて……」
森さんは申し訳なさそうに、ちらっと俺の方を見る。
みんなも気まずそうに、こちらを気にしていた。
「…………はは、そんな……もう大丈夫っすよ。あまり気ぃ遣わんでください」
俺はちゃんと笑えているか分からない笑顔で返す。
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