ルテホブラ

それから

　
そんな優しく温かい言葉を言うみんなを見ていると、もう大丈夫とか言ったくせに、なんか……だんだんと目頭が熱くなって…………

俺は座ったまま少し腰を動かして、皆に背を向けて花火に一番近い窓際に移動した。

泣いているとこを見られるのが、恥ずかしかったのだ。

まぁ、そんなこと、みんなにはバレバレだったろうけど。

後ろのメガネ君や高橋さんが気を利かせてか、あからさまに興味の無いサッカーの話題を持ち出したりしたのも、何かちょっとくすぐったいというか、妙に嬉しかった。

ほんとにいい奴らだな……と心から思えた。