局中法度

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  「ハッ・・・ハッ・・・ハッ・・・。」 理嵐は荒い呼吸をしながら沖田の腕を見た。 己を抱きしめる腕は微かに奮え、力強く抱きしめられる。 理嵐は己の肩に顔を埋めている沖田の頭を優しく撫でてやる。 すると沖田は怯えた・・・今にも泣きそうな目で理嵐を見る。 理嵐はそんな沖田を安心させるように微笑み、 「も・・・大丈、夫だ。」 と小さな声で囁く。 だが、顔色は悪く 大丈夫 とは言えない。 「理嵐・・・。」 沖田は理嵐を見て安堵したのか息を吐く。 そして理嵐を姫抱きにすると自室へと足を向ける。 「総、司・・・?」 理嵐は呼吸を整えながら己を運ぶ沖田を見上げる。   ―スッ 襖をさっと開け理嵐をひきっぱなしだった布団へ寝かせる。 「・・・理嵐。水とかいる?お茶の方がいい?」 沖田は心配そうに問う。 「そうだな・・・梅干しと水を頼む。」 「梅干し?」 「あぁ・・・一応塩分をとった方がいいかもしれないから。」 理嵐が苦笑しながら言うと沖田は わかった といい、部屋を後にした。  
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