329人が本棚に入れています
本棚に追加
/475ページ
「…頭の中ぐちゃぐちゃでもいいんじゃねぇの?自分の気持ちに嘘さえつかなければ」
言った後ユイを見ると、ユイは涙でぐちゃぐちゃになった顔で俺を見た。
「なんつー顔…」
その顔があまりにもいとおしくて可笑しくて、思わず吹き出してしまった。
ユイの頭をグシャグシャと撫でてやると、ユイはびっくりしたのか、わっと言ってそれがまた可笑しかった。
「ユイはさ、そのまんまでいいんだよ」
ユイの中にはこれからもずっと、あの男がいるだろう。
それでいいんだ。
あの男のことを想っているユイがずっと好きだった。
ユイが背負うもの全部、俺も一緒に背負っていきたい。
心から思った。
最初のコメントを投稿しよう!