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「あの……お昼のことなんだけど…」
えーいっ!言ってやれ!
「実はあたし………
お弁当作って来たの!!」
…………。
…………………。
……………………………?
しばしの沈黙に疑問に思い、海斗の顔を見ると……
「顔、真っ赤………」
「仕方ないだろ……っ!
美月がお弁当作って来てくれるなんて、すっげー嬉しい」
そう言うと、海斗はガバッと抱きついてきた。
「ギャッ!?」
「美月………もっと色っぽい声出そうぜ」
「う…うるさいな!
ほら、離れて!お昼食べるんでしょ?」
「よし、食おう♪」
海斗はあたしの手を引っ張って行った。
「うっまー♪」
ハンバーグを食べた海斗は顔を綻ばせる。
「美月、すげー上手い!
天才じゃねえ?」
「そんなに喜んでもらうと嬉しいなー。
でも、あたし一人で作ったわけじゃないんだよね。
お母さんに大半手伝ってもらったし…」
デートに行くって言ったときのお母さんの反応といったら…
『えぇ!?海斗くんとデート!?
まあ、お弁当作らなくちゃね!?』
あたし以上に喜んでたな……
「でも嬉しいよ。美月の手料理なんて、俺ちょー幸せ♪」
海斗の笑顔であたしも幸せな気持ちになる。
お弁当……作ってきて良かったなぁ。
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