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「それで、用があって来たんでしょ?」
「そうだった、危うく忘れるところだった、今日はマクラのパートナーを連れてきたのだ!」
「パートナー?」
首を傾げるマクラ。
やっぱり何も聞いてないんだな……。
「そう!マクラのパートナーに相応しい男を連れてきたぞ!」
俺の方に手を向けて、キラキラした表情で紹介した。
いやいや、何を期待してるんですか?
僕は普通の学生でして七宝精霊様と契約するほどの身分ではございません。
「いや……相応しくな……」
「彼はすごいぞ!何てったって聖界に来て約一時間!もうすっかりこの世界に馴染んだのだからな!」
いやいや、馴染んでないですよ、木の魔物とかトラウマもんでしたよ。
俺の心のツッコミ虚しく、俺のすごさについて力説しまくるサクラを止める事などできなかった。
「あのデカムカデの名前を一発で当てたくらいすごい男だ!」
「へぇ、すごい人なんだ……」
そんな純粋な目で俺を見ないでくれぇぇぇぇ!!!
適当に言ったら当たっただけなんだぁぁぁぁ!!
俺の心などいざ知らず、マクラの期待は膨れ上がるばかりである。
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