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あの事故から…
バイクを降りて丁度10年…
１本の電話が鳴った…。
『ﾌｧｰｽﾄ・ﾚｰｼﾝｸﾞの〇〇と申します…
突然お電話差し上げて申し訳ありません…』
ﾌｧｰｽﾄ・ﾚｰｼﾝｸﾞ(仮名)…？
当時の二輪ﾚｰｽ会では…
少々名の売れたチームである…。
それが俺に何の用だ…？
『ヒロ君からのご紹介で…
只今当社で、ﾃｽﾄﾗｲﾀﾞｰを探しておりまして…
ある程度の落ち着いた方で、それなりの腕のある方をと彼と話していたところ…
あきらさんの事をお聞きしました…』
『乗って頂けるかは別と致しまして…
お話しだけでも聞いて頂けないかと…』
バンド仲間で親友のヒロ…
自営の仕事も合間って…
ﾚｰｽ関係のｵｰﾀﾞｰもあるとは聞いていたが…
こんなとことも繋がって居るのか…。
そう考えながらも…
取り合えず、アイツが俺の名前を出したんじゃあ…
ヒロの顔を潰す訳にも行かず…
どんな内容なのか…？
どんな条件なのか…？
話だけは…
伺っておく事にした…。
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