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魔族と人間が停戦して約100年が経った。
(ついに、あれに気づかれてしまったか……)
血のように赤い瞳。
人間ではありえない薄青の肌。
2本の角が銀髪からのぞく魔王グレイサーは、玉座に座りながら敵の存在を感じ取っていた。
その向かう先は、かつて自分がある物を封印した場所。
いくら強固な封印と隠蔽操作を行ったとはいえ、バレてしまったことは仕方ない。
(私が行って阻止したいものだが……やむを得ないか)
本当ならまだ敵に知られたくないが、背に腹はかえられなかった。
「ジェイドとクレド。玉座まで来い。大事な話がある」
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