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そして、その日の深夜…
「ゆいちゃんにだから、話せないんだよ…。」
今まで聞いた事の無いくらい…
電話越しの優希さんの声は、か細かった……。
「どうして?」
「ゆいちゃんには、絶対に受け入れることが
出来ないから。」
私を理解している優希さんが言うのだから、
そうなのだろう…。
「あとさ……、俺、地元に帰ることにした。」
───────────── !
それは永遠のお別れを指していた。
優希さん?ねぇ、今なんて!?
なんて言ったの?
思考回路がおかしくなった。
何も答えられない、頭の中がグルグル回る。
ねぇ、何で?
「ゆいちゃん?最後に聞きたいんだけど、
何で俺のこと本名で呼ばなかったの……?」
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………………………………………
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それは……
それはね、優希さん……
……怖かったから……
出逢った時からずっと…
ずっと…私……、
私は………
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