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「大和屋…また来てやったぞ?」
昼下がりの大和屋に現れたのは、あの壬生狼の芹沢達。
店番をしていた者は、思わず顔をしかめた。
軍資金については、一度断ったはず。
「フン…大和屋よ、改めて言おう。壬生浪士組に金子を工面してはくれないか」
「すんまへん。それは主人と相談しませんと…」
ひきつる顔を無理矢理笑顔にして、店番は対応する。
帰ってくれる事を、心の底から祈った。
「ならば、主人を出せ。奥に居るのだろう?
伝えよ。断れば店は灰となる、とな」
「!?」
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