第二十八章

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屯所を…もとい、甘味処を目指す沖田と旭。 沖田が、つい彼女の胸元を見てしまうのは…仕方ない事だ。 「何食べよっかなぁ」 沖田は懸命に別の事を思い浮かべる。 「お饅頭、餡蜜、羊羮、お団子、お汁粉、ところてん、わらび餅、大福…どれも捨てがたい…」 「…総司の胃袋ってブラックホールだよね」 全てぺろりと平らげる沖田が容易に想像できた。 「ぶらっくほぉる?」 小首を傾げる彼は、まるで少女のよう。 平仮名で発音するの可愛い…旭がそう思った時だった。 ふわりと風に乗って、“何かが燃える臭い”が運ばれてきたのは。
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