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「……ええ、確かに楓光夫より唇が薄いわ」
適当に話を合わせ、夏川先生と呼ばれた男の方を向く。
そこにいたのは……
確かに……
知らない男の人だった。……うん、そりゃそうよね。私バンドやってないし、拓郎も光夫も知らないし。
それにしても、突然登場して、私の邪魔をしてくるなんて、一体何者なの?
「そうですか、人間違いでしたか。菜月くん、気をつけてね。じゃあ、僕はこれで」
白石楓は、少しほっとしたような表情を見せてこの場を後にした。
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