1.転校初日の叫び

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  「よし、僕たちは、今から拓郎に代わるギタリストを探しに行こうか」  夏川先生は、私の手首を掴み、白石楓の進む方向とは真逆に歩き出した。 「ちょ、ちょっとどこに行くのよ……」  私は、戸惑いながらも、夏川先生に引っ張られるがままに歩いていく。彼の黒髪と白衣が、風に靡く様子を見つめながら。  そして、さっきからずっと、気になっていた事がある。 ……あの臭いは、なんの臭いなのか。 ――先生の手は、とても臭かったんだ……。 .
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