秋風

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パァンッ! 激しい音とともに球が台に突き刺さる。 オレンジの球はまるで火矢のように相手選手の横を過ぎ去って行った。 静寂・・・ 球がコロコロと転がる音だけがだだっ広い体育館に響いていた。 「オーバー!」 審判が試合の終了を告げる。 会場は一転、歓声と拍手に包まれていた。 「やったぞ、桜!」 翔がこちらに手を振ってきた。 回りの部員たちがクスクスと笑っている。 全く、恥ずかしいんだから! それより・・・ 「なにやってんだ!早く握手しないか!」 コーチに一喝されて、慌てて握手をしにいった。
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