とある世界で…

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そこは小さな小さな世界 天使や悪魔、人間が生きる世界 しかし、悪魔を恐れた人間は悪魔に戦争を仕掛けた 人間を守護する立場の天使もやむを得ず、人間に協力 苛烈を極めた戦争で、生き物のほとんどが居なくなってしまった 「何故…こうなった?俺達はただ、平穏に暮らしたいだけなのに…」 薄暗い部屋に4つ並んだ寝台 苦しそうな呼吸を繰り返す4人 それを見ながら涙をみせるのは魔王 黒い艶やかな長髪に、赤く冷たい瞳 一見冷酷な彼の美貌は今、陰りを帯びている 「申し訳ありません」 魔王に言葉を返すのは、暗い部屋に似つかわしくないほど白く、明るい美男子 「何故…お前が謝るのだ神よ」 魔王は神を見る 神も、神の後ろに控える熾天使と智天使も憂い顔である 「私が人間や天使達を止められていれば…」 魔王の城に何故神が居たのか… 理由はわからない 「なぁ神よ、もうこの世界は駄目だ…」 「そうですね」 魔王は全てを慈しむような表情を浮かべる 「俺は、皆が平穏に暮らせれば満足なんだよ」 「魔王…貴方まさか!?」 「あぁ、輪廻転生を使う」 輪廻転生は世界に生きる全ての生き物を違う世界の輪廻に組み込み、転生させる魔法 ただ、術者は代償として、輪廻から外され…永久の闇に囚われる
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