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「こんにちわ~」
タイミングよく運送業者が来る。
そして荷物が次々とだされる。
「な」
その荷物を見て和寿さんは満足げに頷いてる。
「『な』って。
多すぎでしょ」
いやいや。
これはハンパない。
どっさりと山積みにされた荷物に思わず唖然としてしまった。
「ほら、キリキリ働いてくれよ」
悪戯っぽく笑いながら和寿さんは片付けにとりかかった。
「ひぃ~。
鬼!」
あたしも文句をいいながら手伝う。
その様子を気の毒そうに見ながらお兄ちゃんはいっちゃんのもとへ向かった。
「あー。
番頭は荷物の整理終わっていいからな」
さりげなくいうお兄ちゃん。
こんな力仕事の後にやらせようとしているお兄ちゃんも鬼に見えた。
家の中鬼だらけ。
これから波瀾万丈な生活が始まりそうな予感で一杯だわ……。
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