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「だから私も、普通の恋をしたらこうなっちゃうのかなって…。」
確かにムギはお嬢様だ。
唯達みたいに、普通の恋というものは出来ないかもしれない。
だけど…。
「何をもって、普通の恋って言うのかわからないけど、ムギだって誰かを好きになっていいんじゃないか?」
「えっ…?」
「ムギはムギだ。家が金持ちだろうが、お嬢様だろうが関係ない。ムギだって普通の女の子なんだからさ。」
「でも怖いんです。もし恋をしても、離ればなれになっちゃうかもって。」
「なら離れないようにすればいい。ムギはそれが出来る筈さ。俺が保証する♪」
「ナギさん…。」
俺は優しく微笑みながら、ムギを安心させるように言った。
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