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そして迎えた朝
社交辞令として敵の国であろうと此方に迎えるべく使用人達はひっきりなしに動き回り準備に励む
そんな中俺とマオ、王と王女二人は小部屋で待機しもう少しで着くであろう者達を待つ
絶月「眠い」
マオ「なんだ、今日のことが気になって中々寝付けなかったのか?子供かよ」
絶月「んな訳あるか、使用人に朝早くから叩き起こされて睡眠不足なだけだ」
何故明朝に起こすし
別にもう少し遅くてもいいだろうに、使者とやらはまだ来てねぇんだからよ
マオ「ドンマイ」
絶月「……フン」
それにしてもただ立っているだけってのは暇だ、護衛って案外退屈だな
「失礼するよハバルトス王」
あれから暇を持て余していたところにやっと使者とやらがノックの後に入ってくる
矢張りと言うか二人の護衛が付いている
「おや?ハバルトス王女殿下とベルクラム王女殿下までご出席なさるのですか」
入って来た男はかなり細身、護衛二人はの内一人は茶髪で腰に長剣をもう一人はフードを外してるがローブを着てるから杖だろうな髪色は青、どちらも美形だ
ギネシス「この二人も出席する、それで今回の件でどのような話を?ヴァルナガン帝国の使者よ」
「わかっているでしょう?ハバルトス王、貴殿の国と私達帝国の国力は最早天と地の差、降伏し我々の条件を聞き入れてはくれませんか?」
初めて聞いた敵国の名前、てかどんな条件押し付けてきたんだ?
ギネシス「アレは断ると言った筈だ、私の娘を伴侶に迎え我が国の騎士を其方の国力増強の為に寄越せなど出来るわけがないだろ!」
「おや、まだその様な事を仰るのですか?貴方は今の状況をわかった上で言っているのなら大した愚か者ですよ、考えても見てください娘と兵を引き換えに国は平和になるのですよ?」
ありきたりな脅しだな、力にモノ言わせ脅迫する
欲が強い人間はいつもこうだ
「何が可笑しいのかねそこの護衛君?」
あらら、いつのまにか笑い声が出ていたようだ
こりゃ失敗www
絶月「いえいえ、ただ自分達の国がデカイだけで威張り散らす馬鹿を見ていて心底愉快な気分になっていただけですよ」
「君、口の聞き方には気を付けないと命が縮みますよ?」
知るかよアホが
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