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その幸せを噛み締めながら、私は隣にいるギルの右腕に抱きついた。
「「「えええぇぇぇぇっ!?」」」
「わーぉ」
多分、予想していたであろうジュンと喜んでくれてるトゥーナ、そして特にどうでもよさそうな女の子以外の三人の叫びが重なる。
ただし、各員の声には微妙な違いが。
最初に扉前に立っていた女子からは純粋な驚愕、残りの男子二人からは少しの落胆と怨みの色が含まれていた。
何故だろう?
「なんでや!」
男子二人の内、青い髪にピアスというとある小説で聞いたような容姿の方が、四つん這いで某キバ○ウみたいなセリフを叫ぶ。
「久しぶりに美少女に会ったと思ったのに、もう人妻やなんて……!あんまりやん!(中略)なんで、ボクには出会いがないんじゃーーー!!」
すみません、長かったのでハショリました。要するに、モテない男の魂の叫びですね。
「喧しい」
そして、ジュンが容赦なく彼の腹を蹴り上げた。あれは痛そう……
「オキシデアン!?」
彼は素敵な断末魔をあげながら、壁に突き刺さりましたとさ。
「えっと……彼は一体?」
「ほっとけ、ただの馬鹿だ」
「う、うん……」
手厳しいね。痙攣してるけど、大丈夫かな?
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