◇はじめに◇

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その時、世界は「氷の女王」によって支配されていた。 大地は一面厚い氷で閉ざされ、草木は枯れ、生き物はどんどん滅んでいった。 かつての緑に溢れていたこの星の面影は、もうどこにも無かったのだ。 生き残った人間達は、わずかにとれる食料を毎日少しずつ食べ、貧しい暮らしをしていた。 彼らはには、もう絶望しか残されていなかった。 しかし、彼らにはひとつだけ信じたいものがあった。 それは… 「世界の終末 ひとりの救世主が現れるだろう 滅び行く我々を救い 平和に導くだろう」 といった古い預言であった。 人々はただ、この預言だけを信じ、毎日を生きていた。 彼らに残された最後の希望であったのだ。
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