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その時、世界は「氷の女王」によって支配されていた。
大地は一面厚い氷で閉ざされ、草木は枯れ、生き物はどんどん滅んでいった。
かつての緑に溢れていたこの星の面影は、もうどこにも無かったのだ。
生き残った人間達は、わずかにとれる食料を毎日少しずつ食べ、貧しい暮らしをしていた。
彼らはには、もう絶望しか残されていなかった。
しかし、彼らにはひとつだけ信じたいものがあった。
それは…
「世界の終末 ひとりの救世主が現れるだろう 滅び行く我々を救い 平和に導くだろう」
といった古い預言であった。
人々はただ、この預言だけを信じ、毎日を生きていた。 彼らに残された最後の希望であったのだ。
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