追憶

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沙知はいつまでも 眠れなかった。 海の見えるホテルの一室 秋の日は釣瓶を落とす様に たちまち沈んでゆき 辺りは深い闇の中に沈んで 聞こえてくるのは 静かな波の音 それはまるで 隣で寝息をたてている男の 人生の夕暮れのようだった。
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