帰り道の通り道からの始まり始まり

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俺には何か、不思議な奴らを引き付けるような力でも備わっているのだろうか。 人間という生き物は、昔からそういった超能力みたいなもんは使えない事を知っている。歴史上の人物の中には、雨を降らせたり魔術が使える等、非現実的な事が使えたらしいが。 その力が俺達、今の人間に引き継がれてないと考えると、やはりあれは嘘という事になる。というわけで人間は超能力は使えません。どんまい。 しかし、非現実な事が起きなくても、非現実みたいな出来事が起きる事は無いだろうか。 例えだが、目の前に犬がいる。が、気が付いた時には犬が通り過ぎていた、という事があったとする。 それはただ犬の前に居た奴がぼーっとしていただけかも知れない。 だが、人が何かによって気付かなかったり、唐突に話し掛けられたり、所謂突然の有無により、人はそれを非現実的だと勘違いする。 そして改めて確認し、結局は非現実ではなく、いつも通りの現実だと、人は感じる。 俺もその一人だ。今、俺は非現実な出来事を目の当たりにしている。 それは、学校からの帰り道。 河童が居た。
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