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「げ~んに、く~に、なおっ!!」
「ひよりちゃんは物覚えが早いですね。ちなみにさっきまでいたのが、稔麿君です」
「まろぉ~」
あわわわわ。
先生をまろ呼ばわりするなんて、ひよりちゃん恐るべし!!
しかしひよりちゃんみたいな愛らしい子供が呼べば、流石の閻魔様も鬼畜行動には出ないだろう。
子供の特権というべきなのか、それがちょっと羨ましいなぁ……。
「いってェ!! いってェから!! 抜ける抜ける!! 俺の髪が抜けるじゃねェか!!」
そんなことをひよりちゃんを見ながら思っていれば、廊下の方から騒がしい声が聞こえてきた。
そしてその正体は直ぐに部屋の真ん前にと現れたのだが……。
「人が気持ち良く風呂入ってたってェのに、何しやがんだよ!!」
「煩いよ馬鹿牛。牛なら牛らしく乳を出しなよ」
「だっ!! 蹴るな!!」
先生に背中を蹴られ部屋の中に入ってきたのは……。
「どんな格好しとんのじゃぁぁぁ!!」
叫ばずにはおられませんでした。
晋作さんは、湯気を鍛えられた逞しい体に纏わせ、そして……男の大事な部分には桶を当て隠していたからだぁぁぁ!!!!
先生ぃぃぃ!!
真っ裸の晋作さんを連れてこないでぇぇぇ!!
ひよりちゃんの教育上、それはめっちゃ悪影響でしかないから!!
そう思って顔を青ざめさせていれば……。
「…………」
「…………」
……目が合ってしまいました。
晋作さんと。
晋昨さんはまじまじとうちを上から下に何往復も見ていたかと思うと、鼻の穴を膨らませて寄ってきたじゃないか!!
それに座ったまま後ずさっていれば……
「別嬪見つけたぜ!! 一発かま」
「汚らわしいもんをおっぴろげんなぁぁぁ!!」
「ぐ……!!」
大事な男の象徴たるあれを隠していた桶を投げ捨て飛びかかってきたもんだから、うちの右ストレートが炸裂した。
あれ、に。
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