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剛士が走らせる車が神戸に差し掛かった時に助手席に置いてある携帯電話が震えた。
ーー 着信 前原知事 ーー
「星野です」
「今、大丈夫かね？」
「はい、大丈夫です」
「議会で可決した事を報告しようと思ってね」
前原知事は剛士に県議会で可決した内容を剛士に報告した。
各避難所の近くに相談窓口の設置。
避難所内に職員を交代制で配置し、ゴミの問題や衛生面の管理。
警察官による避難所の巡回強化。
ボランティア団体との連携強化を図り、人手不足な避難所への応援要請。
等を取り纏めた。
「ありがとうございます」
「いや私を何もしとらん、星野くんがあの時、庁舎を尋ねて来なかったら、議会も纏まりのないままだった。お礼を言うのは私の方だよ。ありがとう」
「……、いえ」
「ところで、茂野建設はどうなる？」
「はい、言っときながら大変申し訳ありませんが、かなり難しいです。恐らく産廃処理に動きあるのは一週間後くらいです。急に海外の仕事が入りまして、明日の便で立ちます」
「そうか……、仕事じゃ仕方ない」
「はい、国税局の知り合いに調べて貰ってます。今日中には報告がはいりますので、それ次第かと」
「わかった。連絡まってるよ」
お互い電話を切った。
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