はじめに二人がお互いを観察するようである

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~白い方視点~ 読書をしていてふと視線を上げると僕の前で何やらメモを見ながら様々な薬品を調合している黒づくめの男性… ここ『大天幕』の主にして誰かに追われない日がほぼない『逃走者』こと『七神』 彼をよく知る僕ですが改めて彼についてまとめてみようと思いました。 …暇を持て余すと自分でもよくわからないことを考えたり、してしまうものです。 まず顔立ちですが… かなり整った、所謂イケメンに類するものと思います。 ぼさぼさの黒髪を少し長めに伸ばしています。ぼさぼさ、と言っても不潔な感じはしませんね。 初対面の人にまずギョッとされるであろう赤黒く濁った瞳が目を引きますね。 少し近寄り難い、キツい目つきではありますが、彼の持つ雰囲気がそれを打ち消しているようですね。 さて、彼を語る上で外せないのは『鬼ごっこ』でしょうか。 この『鬼ごっこ』、七神を捕らえた者は彼を1日好きにしていい権利を得るのです。 彼が追われない日がほぼないと言ったのはこの『鬼ごっこ』のせいです。 今日は彼が1ヶ月逃げ切った褒美…とでも言えばいいのでしょうか? 一週間の休み、その初日になる訳です。 七神 「何だ?こっちをずっと見たりして」 白いの 「いえ、何でもありませんよ」 七神 「そうか…作業の邪魔だけはしてくれるなよ」 やれやれ、流石は毎日毎日人妖の視線を避け続けているだけあって僕が七神の方を見ていることに気付かれてしまいました。 勘が良くてもまず気付かれないのですがねえ…。 さて、読書の続きといきますか。
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