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いつもの時間にいつもの食堂でいつものくだらない話。
のはずだった。
「あのーみなさんに報告があります」
「どうしたのあっちゃん?」
手を挙げて恥ずかしそうにはにかむあっちゃんと、それとは対照的にあっちゃんと離れた席に座り黙々と食べるカイ。
まさか…
「あたし、宮澤くんと付き合うことになりました」
「うえー!!まじかよ!?あっちゃんおめでとう!」
「優子うるさい!でも、あっちゃんおめでとう」
女子群はいいよな。
カイの気持ちなんて知らないから、平気で"おめでとう"なんて言える。
俺とリクは一瞬顔を見合わせてから、ゆっくりと"おめでとう"とあっちゃんに言った。
「ありがとー!もう本当に嬉しい」
そう言ってデレデレとするあっちゃん。
「あ、じゃあその波に乗って…私、リクと付き合うことになりました!!」
「えぇっ!?優子も!?」
「ちょっ、優子…」
リクはチラッとカイを見て気まずそうに優子を咎める。
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