幻妖獣
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幻妖獣
やがて、都市は崩れて黒き灰となり、人々は燃え尽きた木の如く風に流され消えるのだ。神は忘却の海へ沈む。毒の混じった果実を破り、賞味した鳥は絶えて、その肉を貪る獣も腐り果てる。古城に入れば、大地に注がれる炭の如き太陽の光を二度と踏むことはない。そこに神はいない、人も鳥も……祈りは届かない……あるのは獣だけ。
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