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学のピストルの銃口からは飛び出したのは弾丸ではなかった。
網だ。大きな動物を捕える捕獲網のようなものが、銃口からジェイドを覆う形で噴出されたのだ。
それを受けたジェイドは、たちまち網に絡まり体の自由が利かなくなる。
締め付けるように巻きつく網から、ジェイドは必死に逃れようとするが無意味だった。網は捕獲対象が暴れれば暴れるほど、余計に、複雑に絡まっていくのである。
やがてジェイドは諦めたかのか、動きを止めた。
息を切らし、網に捕らえられている姿は無残だった。
「すっげえ……桜さんからもらったこれ、使えるぞ!」
うれしそうな声で学は歓喜する。
「これでジェイド対策は万全だな」
さすがは技術力のある組織だ、こんな武器も用意してくれるなんて。
捕らわれしジェイドを背に、二人は再び学校を目指し走り出す。
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