~第一章~

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ハヤトは言った。 俺が“強い”と。 それは俺よりも早く戦いを終え、俺を見ていたことを意味する。 「ハヤト、いったい何をしたんだ?」 「え? ああ、『馬鹿』って言ったんだよ」 ……お前だったのか……。 いや、それよりも! 「馬鹿って言っただけで、あんなことになるのか!?」 ゴロツキは、 「俺は馬鹿です。俺は馬鹿です。俺は馬鹿です。俺は馬鹿です。俺は馬鹿です。俺は馬鹿です。俺は馬鹿です。俺は馬鹿です……」 こう呟いている。 たった一言でこんなことになるとは、到底考えられないのだ。 いや、考えたくない。
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