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「それじゃあ今日の授業はここまで。」
「起立っ。礼。」
委員長の号令が終わった途端、放課後は何をしようかとクラスメイト達が浮足立つ。
何がそんなに楽しいのだろうか。。。
クラスメイト達は皆が満面の笑みを浮かべ、まさに青春を謳歌しているようだった。
『青春なんてくだらない。』
どうせ高校を卒業したらバラバラになり、段々連絡も取らなくなっていくのだ。
そして数十年後に開かれる同窓会で、欠席者の死を知らされるのだ。
『仲良くつるんで何になる?』
だから俺は馴れ合いは極力避ける。一匹狼だ。
帰りの準備をしていると、クラスメイトの一人が寄ってきた。
「洋介~。今日俺ら皆でカラオケ行くんだけど、お前も行かね?」
気さくに話しかけてきたこいつの名前は高橋信二(タカハシ シンジ)。中学の頃からの親友だ。
クラスに馴染んでない俺を心配し、積極的にクラスの輪に加えようとしてくれているのだ。
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