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20分くらい歩いたが何もなかった。
「ほら何もなかっただろう。」
と卓也は自信満々に言った。美咲はただ首を縦に振るだけだった。これ以上探索しても何もないので引き返すことにした。
歩いていると卓也は驚いた。ライトは目の前の数m先しか照らせないのに何故か遠く離れた場所に女の姿が見えたのだ。そして卓也は何故かその女が魅力的だった。卓也は自分の意志とも分からずに女の方へ足を進めた。
美咲は急に歩くスピードが速くなった卓也に声を掛けた。しかし聞こえないかの様に卓也はどんどん歩いていく。何かに躓(つまず)き美咲は倒れた。ライトを足下に照らすと服が見えた。美咲は顔が青ざめながら全体を見回した。そして男の顔が目をギョロっと開いたまま固まっているのを見て絶叫してとにかく走った。
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