3383人が本棚に入れています
本棚に追加
/270ページ
直樹にバレた。
もう…俺の前に…姿見せないで…
あは…
そっか…そんなに…泣くくらい…私を軽蔑してるんだ…
私は…黙ったまま、直樹の部屋を出た。
バタン…とドアが閉まる音がして、直樹が追いかけてきてくれるのを期待した。
それも…叶わない…ね?
帰り道…ポタポタと涙が頬を濡らして歩いているのにやっと気づいた。
あ…私、ちゃんと直樹を愛してたんだ。
なんだ…ちゃんと…
ちゃんと…
“意志”あったんだ…
ハハハハ…
自業自得…
全ては自分が蒔いた種だ。
もう、直樹がいないなら…私ここにいる意味ないよ…
父に頼んで、イギリス留学を決めた。
逃げるためだけに―――――
.
最初のコメントを投稿しよう!