静かな怒り

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「だが、結果としてたかが1星系を確保する為に出した損害は余りにも大き過ぎた。この戦いが終わったら大変な事になるだろうな」 「その件ですが、国内は徹底的な報道管制が敷かれており、戦況は余り知らされていないようです」 「・・・ほう?」 マイセンはアキレスの意外な報告に首を傾げる。 「首都星の後方支援本部にいる元部下からの情報です。国内には戦況は一進一退の状態が続いているとだけ報道されており、詳しい内容は知らされていないとの事です」 「・・・なるほど。まぁ、この体たらくでは満足な報道など出来んよな」 自嘲気味に笑うマイセン。確かに負け続いている状況下において、正確な報道を国民に対して行えば厭戦感が出てしまうのは想像に難くない。 「まぁ、奇襲攻撃で敵首都星の宇宙港を完全破壊しておりますし、双方の損害を考慮すれば痛み分けと解釈する事も出来ますが」 「そんな所だろうな。差し当たり、防御を固めて少しでも帝国軍を漸減するしか無いだろう」 「緒戦から参戦していた身ですので情けない話ですが、閣下のおっしゃる通りですな」 マイセンとアキレスは互いの顔を見ながらため息をつくのだった。
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