シスターは祈るのをやめた

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うちひしがれたような朝日から 融け出してくるこの理性 どうか覚めないうちに食べて 遺さず骨の髄まで 水溜まりのめだかに 難しいことを訊いてみる 答える間もなく息つまり 腹を見せて浮かぶだけ 暁に恋する月夜にも 身を焦がすようなこのリビドー 穴を貫く太い影 握りしめて腰を融かす 狂ってるだとか正気とか 目の前の君が欲しいだけ 夏を叫んでる蝉達と 雪遊びの約束をする 抱き締める腕なんて そんなものはいらない 鎖でからめとって あなたのモノにしてよ 重ね重ね意味のないキスを 壊れた恋人のように刻む 血にまみれたこの瞬間に 鍵をかけて首をしめて 指のすきまねじ込まれる異物 込み上げた酸っぱい落とし物 上に落ちて下に跳ねて ひっくり返し玩具箱 祈るために組まれた指 そんなものはいらない その指で弄んで あなたのモノにしてよ 兵士は吟う蔑み囃 娼婦は唄う別れ詩 死神謡う黒の童歌 神様は怒鳴ってばかり 見えない見えない見たくもない 汚物にまみれた合い言葉 いじけて妬み軋み続ける 秩序と正義の偽善劇 壊せ壊せ殺してしまえ 無垢な赤子のあたしは叫ぶ 産声なんてらしくないから 力の限り呪ってあげる
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