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「ねぇ、翔。幽霊って本当にいると思う?」
「いると思えばいる。いないと思えばいない」
「…なによ、その適当な返事!」
「心理だよ。アカネ、そこ石あるから…」
「きゃっ」
「…と言ってる側から躓く辺りが可愛いらしいよね」
「ば、ばかにしてるの!?」
「なんで? 誉めてるんだけど?」
「…って! ちょっ、なんで、どさくさに紛れて手なんか繋いでるのよっ」
「石畳で足元危ないし、アカネが怖がりだから?」
「………」
「離そうか?」
「………」
「アカネ? 離そ……」
「もぉ! 高校生にもなって肝試しなんて! 誰が言いだしたの? こんなとこで騒ぐなんて死者への冒涜でしょ?」
「全くだけど、アカネとペアでラッキーだね。ある意味絶好のチャンスだし」
「は?なんの?」
「キスの」
「はあ? なにいって…ちょっ!……っ……」
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