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【懐かしい時代】
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8月15日
当たり前だか、毎年やって来る。
日本はこの日、御先祖様、所謂亡くなった人が、あの世とやらに帰る日であると云われている。
そして、終戦記念日でもある。
私は毎年この日の同じ時間に必ず金縛りに合っていた。
毎年と言っても私が結婚した年から始まった。
それから二十年。
8月15日、零時ジャスト。
誰かが私の枕元で囁く。
「……のかね」
その尋ねるような言葉は、毎回、はっきりと聞こえてはこない。
「……のかね」と、だけ聞こえる。
そして、その金縛りを待つかのように、ゆっくりと布団に潜り込んだ。
枕元の目覚まし時計に目をやる。
23時28分。
いつの間にか夢の中へと誘い込まれていた。
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