7人が本棚に入れています
本棚に追加
/14ページ
「よし!!日誌終了!!…愁、お待たせ…あれ?」
日直日誌を書き終えた優歌が横にいる、彼氏である愁一を見やると、彼は机に突っ伏して寝息を立てていた
窓から差し込む夕日が、二人きりの教室と愁一の顔を照らしている
彼の気持ち良さそうな寝顔をもう少しだけ見ていたくなって、起こすのをやめた
「きれいな顔…」
優歌は柔らかく微笑んで、彼を見つめる
愁一の顔にかかった前髪を静かに梳いていると、無性にキスをしたくなり、彼の眼鏡をそっと外し、額に軽くキスを落とす
唇を離した瞬間、
「…寝込みを襲うなんて、意外と大胆なんだなぁ」
寝ていたはずの愁ーの声がした
眼鏡をかけ直しながらにやにやと笑う愁ーを睨みつける
「い、いつから起きてたの!?」
「ん?お前が俺の髪を撫でてるときから」
「ばかっ!!」
耳まで真っ赤にしてそっぽを向いた優歌
「…なぁ、なんでキスしたんだ?」
「…い……から…」
「え?」
「きれいだったから!!」
さすがの愁ーも少し目を見開き、そして微笑んだ
「やっぱお前には適わねーな」
そう呟くと、優歌を抱き寄せ優しく口づけた
最初のコメントを投稿しよう!