いざ!コンクール!……の前に

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「おはようございます!」 「……おはよう」 眠そうに目を細めながら、先生がボソッと呟く。 「……早いね」 ふあ……、と欠伸をしながら、先生は今開けた扉に寄りかかった。 ドイツ2日目の朝。 目が覚めたあたしは身支度を整えて、隣の先生の部屋をノックしたのだ。 で、今。 今まで寝てました感バリバリの先生が、部屋から出てきたところ。 「先生がネボスケなんですよ。早く準備して、朝ご飯食べましょう」 あたしのお腹はペコペコだった。 急かすように言うと、先生は面倒臭そうに眉をしかめた。 「元気だな……。時差ぼけとかないわけ」 「先生、早くっ」 「あー、うるさい。分かったから。……つーか城崎は?」 ジョー? そういえば、今朝はまだ見ていない。 「あいつもまだ寝てるよ、絶対。お前、城崎を起こして来い」 「ラジャーです!その間に、先生準備しててくださいね」 「はいはい」 全く気持ちがこもっていない返事をして、先生は扉を閉めた。 先生ってば、テンション低いなあ。 まあ、いいか。 気を取り直して、あたしはさらに隣のジョーの部屋の扉をノックした。
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