プロローグ

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誰も残らない放課後、 私は毎日中庭の花を見て癒されていたんだ。 綺麗に咲く花たちはいつもと変わらず癒してくれているのに、 今日ばかりはその風にたなびく花たちすらも私を嘲笑っているように見えてしまった。 見ていられなくて花から目線をそらすと、 中庭で寝そべっている人を発見した。 風にゆれる柔らかい髪の毛、すらっと長い手足、整った顔立ち、伏せられた長い睫毛。 まるで王子様が眠っているみたい。 …一瞬で心を奪われた。 彼は王子様。 私はしがない村娘。 お姫様を助けてくれる王子様。 二人のために動く村娘。 果たして村娘な私は、いつかお姫様になれるのだろうか?
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