魔族さんの侵略開始

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「な、なんだあれ、ムカつくぞ!」 「くそ、あんな奴に馬鹿にされるとは......!」 「全帝さん!あいつを斬ってもいいですか!?」 ルシファーに煽られて馬鹿にされた兵士達は、怒りを露わにする。 全「落ち着け!向かっても返り討ちにされるだけだ!」 しかし、流石は全帝、俺らのからかいに何度もあっているので慣れているのか、兵士を落ち着かせる。 「で、ですが!」 全「あいつらの実力は未知数だ。もしかしたら俺よりも強いかもしれない。それと、あいつらの言葉にはあまり反応するな」 おぉー、適切な対処法だ。 全「いいか、絶対にあいつらの言葉を......」 べちゃ 全帝が喋っている最中、全帝が被るローブに何か透明な液体が当たる。 太陽に反射して光り、どろっと滴るその液は、 そう、ハチミツだ。 全「......」 無言で兵士からこちらへと向き直る全帝。 裕「俺じゃないです」 マオ「俺でもないです」 俺とマオは手をブンブンと振り、とっさに否定する。 ルシ「俺でもないですけど、一体誰が全帝様にそんな粗相を......」 そう言うルシファーの手には、ハチミツのボトルが握られている。 『......』 全員の視線はそのルシファーの手に向かう。 俺とマオはポーカーフェースだけど、マオも多分内心俺と同じで爆笑しているだろう。 ルシ「くそぅ!犯人は誰だ!出てこい!」 ハチミツのボトルを持って叫ぶルシファーに、お前だよ、と、兵士全員の目が語っている。
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