両雄、会い見える。

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そして、王としての器。 あれだけ魔王だなんだと言われながら国が乱れている様子はない。 それどころか荊州の民が移住しているという報告があった。 冥琳(めいりん・周瑜の真名)が言うには魔王に関する悪い噂の殆どは漢朝が流した物だろうとのこと。 その魔王がこの諸侯同盟とも言える反董卓連合を相手に使わした人物。 むむ~。どんな人なんだろうか? やっぱり、女の子だろうか? そんな事を考えている間に先程の兵士が入ってきた。 「徐庶元直殿をお連れしました」 「よろしい。 貴方は下がって宜しくてよ。 徐庶さん、お入りなさいな」 袁紹さんの言葉に、兵士と入れ違いに入ってきたのは幼女と言っても過言じゃないほど、幼い可愛らしい女の子だった。 その幼い容姿に誰もが驚く中、一人の少女が声をあげた。 「ああ! やっぱり元直ちゃんだ!」 声をあげたのは劉備軍軍師である諸葛亮ちゃん。 徐庶ちゃんと負けず劣らずの小さい女の子で、ついつい声が出ただけだったのか、俺達の視線に、はわわ~と言いながら顔を真っ赤にして挙動不審になっている。 それにしても、徐庶ちゃんを知っているような口振りだったが知り合いだろうか?
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