両雄、会い見える。

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向かい側にいる諸葛亮ちゃんが、目を向き絶句している。 恐らく、諸葛亮ちゃんも徐庶ちゃんのこんな表情を見たのは始めてだったのだろう。 だとすると、こんな表情をするようになったのは最近なんじゃないだろうか? 最近……黒蜀に仕官し…て……? 俺はその考えに至った瞬間激しい嫌悪感に襲われた。 少しでも見直した俺が間違いだった。 徐庶ちゃんに何をしたのか、何をさせたのかは知らないが、俺はあんたを絶対に認めはしない。 魔王、黒田熊熊! ◆◆◆ 曹操孟徳は徐庶元直と名乗る黒蜀の使者の佇まいを見て、薄く微笑んだ。 (これが…黒蜀の将……!) その幼い少女の醸す雰囲気に、思わず体がうち震える。 使者として使わされる程の切れ者でありながら、一分の隙も見えない武の力量。 そして、確信した。 (これほどの将を扱う器……。 間違いない。 黒田、貴方こそ私が求めていた。 好敵手と成り得る英雄!!) そんな曹操の思考を妨げるように、徐庶が口を開く。 「董卓軍は我が黒蜀の傘下となり、洛陽・弘農・長安の三都一帯は我が領土となりました」 「「なっ!?」」 曹操達の驚きも冷めやらぬうちに、徐庶は言葉を続ける。
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